ネットや雑誌、新聞の書評など、本書に関する情報を一切遮断する。
人の思考の介在をゆるさず、自分の言葉で本書について語ろう。
BOOK2での青豆のピストル自殺のくだりは衝撃的だった。
エッソの虎が微笑む前で、
ベンツ・クーペの老婦人が心配する前で・・・・
(エッソの虎、老婦人はBOOK3でも印象的に登場する)
天吾はそうとも知らず青豆を探すことを決意する。
どんな世界にいても、きっと君を探し出す。
アニメ版「鋼の錬金術師(2003年度版)」の最終回や、「ジョジョの奇妙な冒険(第6部)」の最終回を思い出した。
これで前作BOOK2は終わる。
そして、本作。
青豆は自殺したのにどういう展開になるかと思いきや、青豆は自殺してなかった。
なにかの声に導かれ自殺を思いとどまったのだ。
さて、
BOOK2までは、青豆と天吾の物語だったが、
BOOK3からは、青豆を追う者「牛河」の物語が追加される。
牛河が青豆と天吾を追跡するエピソードが加わることで、BOOK1、BOOK2の復習とともに、客観的に2人を理解できる。
同時進行だが決してつながることのなかった2人の物語が、牛河が触媒の役目を果たし、物語に厚みが持たされた。
そして物語は、読者が期待するであろう結末に向かう。
青豆と天吾が出会い、1984年に帰るという結末に向かって。
前作までに見られためまぐるしい展開は影を潜め、物語はゆっくりと進行する。
青豆、天吾、牛河は、つながりそうでつながらない。
しかし、ゆっくりだが着実に物語は前に進んでいく。
BOOK1から数えて1605ページ目、やっと2人は対面する。
ここまで待たされ、これまで2人の過酷な過去を知ってるだけに、このシーンの感動は言葉では表すことができない。
2人が再会するのに20年の歳月がかかった。
長かった。
でも、その歳月と苦難があったからこそ、2人は出会えた。
さまざまな苦難はすべて2人をつなげるために必要だったんだと思える。
人間はみんな小説の主人公。
いろいろな辛いことがあるかもしれないが、すべては自分の夢を実現するために必要なこと。
そして、過去にしばられてはいけない。
後ろを見ずに、信念を持って前に進んでいけば、苦難でさえ本来いるべき場所へ導いてくれる。
たとえ月が2つある世界であろうとも。
エッソの看板の虎が逆になってる世界であろうとも。
まだ野心のある人よ。
ネコの町にいつまでもいてはいけない。
ここはあなたのいる場所じゃない。
信念を持って脱出するんだ。
その扉が閉まる前に。
This isn't an excerpt from the book - it sounds more like a reader's review of the novel.
ReplyDeleteYeah, even Google Translate can make that much clear. Except for the last paragraph:
ReplyDelete"I still a man of ambition.
Even when they do the city of cats.
This place is not where you are.
I have to escape conviction.
Before closing its doors."